金沢大学医薬保健研究域医学系 産科婦人科学教室

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周産期医療紹介

当院周産母子センターは、高度周産期母子医療センター(地域周産期母子医療センター)として石川県から認可された施設であり、NICU(新生児集中治療室)、GCU(新生児治療回復室)を有しております。正常分娩、危険を伴うhigh risk妊婦の妊娠管理・分娩管理、産褥管理を総合的に扱い、他院から積極的に妊婦様を受け入れております。出生前から小児科などの関係科と密な連絡をとり、出生時における危険を未然に回避できるように、出生後は助産師・看護師が中心となった母乳育児を推進しており、周産母子センターの全スタッフが一丸となって妊婦様・褥婦様に安全・安心を提供できるよう対応しています。

  • 超音波装置を用いながら短時間で妊婦健診を行っておりますが、当科では25週前後を中心に、1回30分をかけて赤ちゃん、胎盤、臍帯、羊水などを詳しく確認するための胎児超音波外来を設置しております。
    胎児超音波検査に習熟した医師が担当医として診させて頂きます。
    母体の腹部を介して赤ちゃんを診るために超音波検査には限界があり、担当医の判断で適宜再検査をさせていただく場合があります。
    原則的に当院通院中の患者様を対象の予約制になっておりますが、院外の方で希望される方は一度連絡してみてください。

    「胎児超音波検査について」のパンフレットを見る


  • 妊娠22週以前にみられる下腹部痛、出血など流産の危険のある状態を切迫流産といいます。
    安静、止血剤や子宮収縮抑制剤投与が基本的な治療ですが、入院による加療が必要な場合もあります。 また22週以降37週未満での早産の危険が高まっている状態を切迫早産といいます。 基本的には安静、子宮収縮抑制剤の投与を行ないますが、胎児異常や母体の妊娠合併症(妊娠高血圧症候群、双胎、子宮筋腫など)が原因の場合もありますので、個々にあわせた最善の治療を選択しております。

  • 以前は妊娠中毒症と言われましたが、高血圧が症状の中心であるため、現在は妊娠高血圧症候群と言われています。
    高血圧以外に蛋白尿や全身の浮腫を来たし、重症化により、肝機能障害、凝固線溶異常、呼吸循環異常、中枢神経異常(子癇発作と呼ばれる母体の全身痙攣)を起こすこともあります。
    治療の原則は分娩による妊娠終了ですが、早期に発症した場合、母児の状態を注意深く診ながら、塩分制限食、降圧剤治療、子癇予防・治療のための硫酸マグネシウム投与などを行い、出来る限り妊娠期間の延長をはかります。

  • 妊娠年齢の上昇により、子宮筋腫や婦人科癌といった婦人科疾患、膠原病や心臓病といった内科疾患を合併する妊婦さんが増加傾向にあります。
    これらの合併症があることにより、母児の状態に少なからずとも影響を及ぼす可能性があります。
    各関係科の担当医と密な連携をはかりながら、妊娠分娩管理を行っていきます。

  • 双胎(ふたご)など複数のお子様を同時に妊娠された状態を多胎妊娠といい、最近の生殖補助医療の発達により、増加傾向にあります。
    早産や妊娠高血圧症候群、胎児発育の異常などを多胎妊娠は合併しやすく、ハイリスク妊娠と判断される要因となっているため、厳重な妊婦健診だけでなく、安全・安心のための早期入院をお勧めすることもあります。
    また、母児の状況によりけりですが、赤ちゃんの向きによっては分娩様式に経腟分娩も選択できることもあります。

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